たまりば

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自作解説5号目『おやゆびでピアノ Just Two Thumbs』

町田市で作曲家やってるTomです。『おやゆびでピアノ Just Two Thumbs』にしよう。


すんごいシンプル。曲名のとおり、つかうのはおやゆびだけ。ホントにそれだけで弾けます。
なんでこれを思いついたのかって?中学、高校、大学と吹奏楽部でトランペット吹いてやした。とうぜんほかの楽器にも遊びで手を出します。とくに好きだったのが鍵盤打楽器。

フィリップ・スーザ『星条旗よ永遠なれ』といえば、ピッコロのオブリガート(裏メロディ)がオイシイことで有名です。アレをソックリ、グロッケンシュピール(=鉄琴)がなぞってて、それを叩いては楽しんでたわけです。そう、バチは片手に1本ずつ。もしバチのつもりでおやゆびを使えば、、そう、この曲が弾けてしまいます。音域はマリンバを想定。

中間部はペダルを使うのだけど、ここではおなじくペダルをもつヴィブラフォンを想定。つまり、マリンバとヴィブラフォンを一人で弾き分けてもらえたら。

あともうひとつ、おやゆびだけにかぎった理由がある。2012年ロンドン・パラリンピック、おぼえてますか。あのとき会場に、両手をもたない裸体の彫像が登場したのが、きわめて印象的であった。


↑3:44:14あたりからよく確認できる

あの彫像は、あのままで完全体なのだと、目にもって教えてくれた。だったら五本の指ぜんぶを必要としない作品があっていいじゃないか。

なおこのオープニングの最後でくりかえされる歌『I Am What I Am』は、ゲイディスコでかかる、まごうかたなきゲイアンセムです。
LGBTインクルーシヴを、ここまで大々的に訴えたスペクタクル。あのとき歴史は変わったとおもったね。

楽譜はこちらからどうぞ。
https://store.piascore.com/scores/44651  


  • 2020年10月01日 Posted by Tom Motsuzai at 13:00Comments(0)