たまりば

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野菜のプロってなんだ

町田市で作曲家やってるTomです。ある民間団体のはなし(格付けもする)。

日本野菜ソムリエ協会。新型コロナパンデミック以降にはじまった、その格付け。

https://www.vege-fru.com/event/seika/


やってることといえば;

種目選定→エントリー料徴収→格付け→ブランドロゴ使用料徴収

味覚評価、食味審査をおこなふ。ちなみに審査者は、当該団体が資格認定した者のみ

で、対象はトマト、イチゴ、モモ、ミカン、リンゴ、サツマイモ、ジャガイモ、エダマメ。

果糖そのもの、または澱粉をふくみ、甘さが主眼のものばかり。

コメントも、判で押したやうに甘みに言及している;それを「おいしさ」として。

結果、甘いものが勝つ。換言すれば、調理の必要がなく、そのまま非加熱で、または茹で・焼きして食べられるものだけが、審査対象。

トーゼン、そこにゴボウは入ってこない。

きっとそのうち、トウモロコシも俎上にあげられる(はず)。

格付けによるマーケティング、ですかね。

ていうか、そもそもの味覚なり食味に基準がないのに、だふやって格付けられるんですか?

しかも全国が対象範囲。土壌も気候も収穫時期もちがうのに、たった1日ですべて審査。おおざっぱすぎ。


「新鮮」もおいしさの基準になりうるのに、それは評価対象に入らないのでしょ。

みための品評会ならともかく(ミカンは大きさで甘さがちがふ)、食味審査は根本的に、客観的であれないし、無理がある。

なぜなら野菜・果物は、チョコレートといった、通年味が変化しない加工食品ではないのだ


当該団体による資格認定者は、「野菜・果物のプロ」といふ。でも、どの分野で?

タネまたは苗木?←ならタネ・苗木農家。

栽培?←なら農家。

農薬?←なら農薬企業。

肥料?←なら肥料会社。

販売?←なら小売業。

消費?←ならだれでも。

栄養?←なら成分表を覚えただれでも。

調理?←ならコック。

そのどれかに該当する方が、たとえばさらに研鑽を積もうと、資格(民間団体だけど)に手を出すなら、理解できる。

つまり、資格認定がショーバイになってませんか?


すでに複数年、ひとつの作物を土づくりから撤収までたずさわってても、「精通したプロフェッショナル」とは、とてもじゃないが、じぶんのことを呼べない。

ましてや、他人の作物を格付けるなんて。  
タグ :糖質と文学


  • 2024年01月25日 Posted by Tom Motsuzai at 11:00Comments(0)