たまりば

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歌うように、語るように

町田市で作曲家やってるTomです。とあるサルサのパフォーマンスから、歌と語りのカンペキな一致を。



サルサ歌手、ホセ・アルベルト・エル・カナリオの野外パフォーマンス。

特に、9:30ころから、見てほしい。

どうやら主催から、彼に何かの指示があったらしい。驚愕の表情を浮かべると、曲が閉じたのち、すぐさま次のように歌い出している。

 Me informaron mal, me informaron mal. Me dijeron que acabara y ahora me dicen que siga.
 言ってることちがってるじゃん、「終えて」って言ったのに、今度は「続けてくれ」とは。

スペイン語。これをもう一度くりかえす。そして、次のようにつづける。

 Póngase otro tema acá voy a cantar.
 もう1曲やってくれ、俺が歌うから

どちらもそのまま、聴衆とバンドに対しての説明になっている。

サルサでは、コーラスをくりかえすあいだに、歌い手が自由に即興で歌っていく。それが上手にやれる歌手を、ソネーロ/ソネーラという。

彼ホセ・アルベルト・エル・カナリオは、突出したソネーロですね。

このアナウンスメントも、そのまま楽譜に採れそうなほど律動的かつ、いままで歌ってた曲の和音に乗っている。

シチュエーションから、これがまったくのアドリブであるのも、明瞭。

音とリズムが、言いたいことに消化され、即座に口から飛び出す。

歌と語りの、カンペキな一致。


タグ :音楽雑記


  • 2020年12月02日 Posted byTom Motsuzai at 11:00 │Comments(0)

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