たまりば

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『泣いたり笑ったり』またはふつうのかぞく

町田市で作曲家やってるTomです。みてきたコメディ。

https://mimosafilms.com/naitari/

結婚にむけ、ないしょで両家族をひきあわせる、ゲイ男性カップル。だがそれが、同時に父親のカムアウトだとしたら。

そう、これは壮年ゲイカップルのはなしなのだ。

『An Almost Ordinary Summer』、2019年。


父親どうしの結婚話(ホントは再婚)は、これまできずいてきた家族や、父親像の崩壊とも、うけとられる。または、これまでにかさねて、さらなる身勝手な翻弄とも。

そこで口をついて出る、ふつうのかぞく=famiglia normale

当事者が、このことばをうけとめるのは、かなりつらい──観客としても、ぶつけられる父親としても。

そのふつう=normalが、われわれをしばってきたわけだから。


だが、ふつうのかぞくとは。

もっともひらたくとらえるなら、和解もおとずれる、まあまあ愛情にみちた関係。そこに、ジェンダーやセクシュアリティは、差異をもたらす要因たりうるだろうか?

もちろんノーだ;まあまあ愛情にみちた関係とは、たんにその構成員による、たがいの努力のつみかさねだから(一般論)。


みもふたもないヘーボンな結論だが、このゲイカップルの結婚(ホントは再婚)が、全国上映されるかとおもふと、よい時代である。

全編これ、男女がまくしたてる、イタリア語の快楽(フランス語も、すこし)。「piano(=静かに)」と、大声で叫んでる、、。

イタリアの情熱とは、大声でなされる会話かと。

映画を現実と、おもわず錯覚。




  • 2022年12月08日 Posted byTom Motsuzai at 11:00 │Comments(0)

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